2001年10月8日〜10月14日 銀座アートホール2階ギャラリー 

47名 出品

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青木 宏 安孫子孝一 安孫子園美 池田宏治 石川三千雄
泉 和男 江木 博 江澤昌江 遠藤 博 大武八郎
大谷敏久 笠原 寛 鍛冶 弘 加藤文男 菊池誠作
岸 葉子 喜多 勲 木綿弘子 工藤長正 小石浩治
後藤一雄 坂下 潔 佐々木繁 佐々木俊明 柴野道夫
嶋田勝弘 下田 修 杉山 直 杉山マスミ 関谷英一
染川利吉 建脇 勉 田村鉄弥 長岡英子 中岡三郎
中島敏夫 西沢昭子 西村幸二 林 茂男 樋口正毅
彦田勇次 肥田 昇 細井真澄 牧野尊敏 松田忠好
山田哲男 横山幹憲
 第39回東京黒百合会展総括

第39回東京黒百合会展が10月14日、盛況裡に終了しました。初日の祭日が折悪しく雨に崇られましたが、観客数も例年に劣らず、盛会でした。出展作品数47点とこれまでの最高を記録し、且つ内容的にもいちだんとレベルの高い作品に恵まれました。又、初出品の方も5名おられ、今後の会の発展に向かって大いに期待が膨らむところです。

今回いつもユニークな作品を出されていた岡澤さんが亡くなられ、遺作での参加は寂しい事でした。改めてお悔やみ申し上げます。

しかし80歳代の所謂名誉会員の方々が全員出展されたことはご同慶のいたりです。

なかでも入院中の安孫子さん(90歳)のモダンな作品や、長老遠藤さん、大武さんの非常にダイナミックで若さ溢れる作品は、若手会員にとっても大いなる刺激になったと思われます。

今年から佐々木(俊)が幹事のお役を仰せつかり、慣れないなか皆さんにご心配をおかけしましたが、どうやら無事に展覧会を終えることが出来、厚くお礼申し上げると同時に来年40周年の成功を目指して、会員各位の更なるご協力をお願いする次第です。

有難うございました。

(展覧会幹事;佐々木俊明)


 第39回東京黒百合会展を越えよう

39回の次は40回だと言うことを今回の黒百合会展は、出品者全員が絵で語っているような39回展であった。黒百合会は実に不思議な団体だと私は最近感じている。何がというと、大変失礼な話なのだが、歳をとるほど絵が生き生きと力強く輝いて来るし、冒険的な表現にチャレンジすることだ。閑があるからとか、仲間が多いとか、そんなことでなく、自分の枠から少しでも前に進もうと努力しているように見える。

若手はその点でやや不満が残る。

39回の展覧会のパーフェクト出展者は遠藤さんだけになったが、30回以上の出品者は5人、20回以上が10人になった。この人達を熟練の人と片付けられない何かがある。

しかし40回展の成功はこのメンバーに依存することではない。20回以下の出展者、そして自他共に若手と自認するメンバーがこの一年、どう自分を鍛え参加するかだ。

私もそうだったが、仕事、仕事で絵どころではない。そんな毎日がアッと言う間に一年を瞬時に消化させてしまう。いつの時代もそうだが言い訳をすることなく、ベストを尽くし、結果を出すことが大切だ。参加することではなく、結果で勝負することだ。

従来ののびのびとした「お楽しみ村」の思想を捨てるのではない。何ごとにおいても、特にビジネスにおける楽しみは人には語れない努力がもたらすもので、人並みで楽しみは得られないし、人が楽しみを与えてくれるものでもない。

“のびのびと楽しく”はそんな陰の努力が大きな環となって素晴らしい会の風土となっている。

さて、少々過激なことを書いたが、本当に一年は短い。会の行事も合評会、クロッキー会、一泊写生会と参加の機会が多いが、「60歳以下の若手の参加が少ない」と60歳以上の会員からの声があることを肝に銘じておこう。

絵は描くことで語ることではないが、自分の絵を人に見てもらい、批評を受けることも人の絵を批評することも勉強になる。色々な意見を自分なりに消化するのは各人の度量による。各々が“40”を目指して、最良の冒険と実験の形として“結果”が開花することを願っている。

幹事;杉山 直

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